| 「海斗、売店行こうぜ。俺腹減って死にそう…。」
「うん。いこっか。僕もお腹空いた」 僕の名前は桜庭海斗。身長がけっこう低いんだよね……。
「俺焼きそばパンにしよっかなぁ…あっ。でも焼き肉弁当も美味いんだよなぁ」 今日のお昼ご飯を決めるのに悩んでるのは僕の幼なじみであり、親友の宇治原空。 僕と違い背が高く、バスケ部に所属している。
「海斗は何にするの?」 僕は……、と悩んでいるとチョコロネを差し出してきた。
「海斗はチョコロネだろ?ってかコレ2つ入ってるから半分こしねぇ?」 空は僕の事を何でも知っている。 チョコロネが好きな事、トマトが嫌いな事、恥ずかしがり屋な事、人見知りな事、 他にもいろいろ知っている。
「僕はそれでもいいけど空はそれだけだったらこの後もたないんじゃない?」 体育もあるし、と付け足すと空はチョコロネを床に落とした。
「忘れてた……んじゃ、俺はいっぱい喰うか。 海斗もいっぱい喰えよ。途中で倒れるぞ?」 そういうと、僕の頭を軽く叩き、爽やかな笑顔を向けた。
空は誰にでも優しく、男女問わず凄く人気。 女子に告白されるのは当たり前。年下の男子の憧れの的。 そしてアッチ系の男子にも好かれている。
「空!此処にいたんだ!」 空と僕は声のする方を見た。 そこには、空の彼女の新里沙羅さんとその親友の月嶋紅梨がいた。
「おっ。沙羅じゃん。どうしたの?」 会いたかっただけ、と新里さんは言うと、手を繋いだ。
「あ〜熱い……地球温暖化ってあんたら2人が原因じゃないの?」 「ちげぇよ。紅梨が冬に吐く息が白い事におもしろがって無駄に二酸化炭素吐くからダメなんだよ。」 空の反撃に紅梨は急所を突かれ、僕と新里さんは笑っていた。
「あっ。沙羅!うちら先生に呼ばれてたじゃん!!」 あっ、と新里さんは思い出し、やばいという顔になっていた。 「じゃぁうちらもう行くね。空、また後でね」 そういうと走り去っていった。
「嵐が去っていったって感じだな」 空がつぶやいた。 え?と言うと笑顔で何でもない、と言った。
僕たちは、売店で買った昼ご飯を屋上で食べていた。 「そういえばさ、なんで空は新里さんの告白にOKしたの?」 なんか凄く気になっていた。
「何でだろう……俺もわかんねぇや。 そのときスッゲェ彼女ほしかったんだよ。それでお遊び程度に付き合ってたらけっこう気が合ってさ… んで今も付き合ってるって言う事。まぁあっちが俺に合わせてるのかもしれないけどな。」 さっき買ったチョコロネをほおばりながら言った。
「海斗は彼女つくらねぇの?紅梨と仲いいしさ……紅梨と付き合っちゃえば?」 「紅梨は友達としか思えない……仲が良いのと好きなのは違うよ。」 お茶を一口飲むと、寝転がった。
「海斗に好きな人できるのかなぁ」 僕に続くように空が寝転がった。
僕に好きな人か……僕に好きな人ってできるのかなぁ…… 僕がもっと身長が高かったら今よりもうちょっともてたかもしれないのに……
澄み切った青い空の下で僕は身長の低い事を悩んでいた。
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