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捨て犬物語

1: 名前:浅凪☆01/06(火) 23:29:32 HOST:gate44.cableone.ne.jp



2: 名前:浅凪☆01/06(火) 23:31:36 HOST:gate44.cableone.ne.jp
↑の間違えました><気にしないでください;;
BL小説を書いていきたいと思います^^
途中痛い表現なども出てきますので、苦手な方はご遠慮ください。
よろしくお願いします^^


3: 名前:浅凪☆01/06(火) 23:39:29 HOST:gate44.cableone.ne.jp

俺は1人暮らしをしているアパートの階段を下りていく。

今日はとても寒い。

階段を下りれば、すぐに自動販売機がある。

そこで売っているブラックコーヒーが目当てだ。

寒さから小走りになる。

下りるだけだからと薄着のまま来てしまったのは失敗だった。

手がかじかんで上手く動かない。

なんとか200円を掴むと、ブラックコーヒーのボタンを押した。

探せば120円ちょうどあったかもしれないが、

この暗がりの中探すのも面倒だ。

ふと視線を右の方へ向ける。

そこには闇が広がっているが、

ずっと先の方で外灯の明かりがぽっと灯っている。

その下で、何かが動くのが見えた。

……なんだろう。

思いながら、コーヒーを手に取る。

温かい。

温めた手でお釣りを握ると、俺は外灯の方へと近づいていった。



4: 名前:浅凪☆01/06(火) 23:52:56 HOST:gate44.cableone.ne.jp

近づいていくと、それが何であるかがわかった。

人だ。

「……おい」

低く声をかける。

何故人がこんなところにいるのだろう。

顔はよく見えないが、まだ子どものようだ。

壁に寄り掛かってぐったりとしている。

「おい!」

少しだけ強い口調で肩に触れる。

そいつが息を詰めるのがわかった。

「なにをしている?」

尋ねるが、返答はない。

目が慣れて、そいつの顔がだんだんと浮かびあがってくる。

少年だ。

黒いふわふわとした髪の先が肩につくほどまで伸びている。

ビー玉のような目は、何かを恐れているようにこちらに向けられていた。

「迷子か?」

座って目線を合わせてみる。

少年は、背中を壁にぴったりとつけたままカタカタと歯を鳴らす。

今気づいたが、

少年はだぼっとしたトレーナーにこれまたサイズの大きいズボンを身につけているだけだ。

マフラーや手袋などの防寒具もない。

寒そうだ。

「警察に連れていってやるよ、ほら」

少年の手に触れる。

少年は即座に手をひっこめた。

両手を耳にあて、がたがたと震えている。

「けいさつ、いや、ごめんなさい」

少年の口から、絞り出しているかのような声が漏れた。

少年は今にも泣き出しそうだ。

「警察は嫌か?」

「いやぁ」

少年がぶんぶんと首を振る。

目元には薄らと涙が浮かび、未だ体中を震わせている。

俺は少年を抱き抱えた。

少年はいやいやと暴れる。

「警察には行かねーよ」

俺は強い口調で言ってやると、

買ったばかりのコーヒーを少年の手にあてた。

あたたかいのが心地よいのか、

少年は暴れることも忘れそのコーヒー缶を小さな手で撫でた。


5: 名前:浅凪☆01/08(木) 21:48:42 HOST:gate44.cableone.ne.jp

少年を抱えたまま階段を上がり、家のドアを開けると、

温かさはすぐに伝わってきた。

コーヒーを買いに行くだけだからと

ヒーターを切っていなかったことを良かったと思う。

少年をベッドに降ろすと、少年はまた体を硬くした。

俺はため息を吐くと、少年が握っているコーヒーをあごで指した。

「それ、ブラックだけど飲めるか?飲んでいいぞ」

「ぶら……く」

「そう、ブラックコーヒー」

「こーひー……?」

少年はただただ俺の言葉を復唱する。

その姿に、俺は目を見開いた。

まさか意味が分からないとか言わないよな。

「やめとけ、今ホットミルク入れてやる」

俺は少年からコーヒーを取り上げた。

触れた少年の手は、まだ冷たい。

少年は、温かさが消えた手のひらをどこか不思議そうに眺めていた。

コップに牛乳を半分ほど入れ、レンジで温める。

少年はベッドから降りていて、

ベッドを背に体を小さくしていた。

チンという音が鳴り、少年が肩をびくつかせる。

怖がりのようだ。

レンジからホットミルクを取り出すと、少年の前に持っていく。

「ほら」

少年は目の前に出されたものを眺めていた。

なかなか手を伸ばそうとしない少年の手に、ホットミルクを少しだけあてる。

少年は驚いたのか、少しだけ息をのんだ。

「ほら」

もう一度言うと、少年がホットミルクを手にとる。

「熱いから気をつけろよ?」

俺はコーヒーのプルタブを押すと、ぐいっとそれを飲む。

口の中に苦みが広がる。

少年はしばらく俺がコーヒーを飲む姿を見てから、

ホットミルクに口をつけた。

「熱いか?」

「……あたたかい」

か細い声だったが、少年はそう答え、もう一度ホットミルクを飲む。

それは復唱ではなかった。

だが、この少年は非常に語彙力が乏しいように思う。

「名前は?」

少しずつホットミルクを口に入れていく少年に尋ねる。

「なまえ……」

「お前は皆に何と呼ばれてる?」

「ぽち」

「は?」

俺の顔が無意識のうちに歪む。

「いやそうじゃなくて……」

正確には分からないが、

少年はきっと勘違いをしてとらえている……気がする。

「名前はって聞いてんだけど」

「名前……ポチ」



6: 名前:☆01/08(木) 23:42:00 HOST:ser355007010299689
面白いです^^
えっと…ポチ…くん←?
凄く可愛いです(^▽^)
これからも頑張って下さい!
応援してます!( ^▽^)浴ヲ☆


7: 名前:浅凪☆01/13(火) 23:09:16 HOST:gate44.cableone.ne.jp
>桜さん
まさかコメントが残っているとは思いませんでした!
とても嬉しいですありがとうございます。
続き頑張っていきますね!



少年が俺を見上げる。

大きな瞳。

ふわふわの髪。

白い肌。

確かに犬っぽいといえば犬っぽいが……。

「お前なめてんのか?名前も言えねーの?」

少年が言葉に詰まる。

泣きそうな顔をして、うつむく。

「だって、ぽち……ポチなのに」

折角おさまっていた震えがまたおこる。

そんな名前つける親がどこにいるってんだ。

俺は大きくため息をつくと、手を少年の頭に持って行った。

少年の体はびくっと大きく跳ね、

いやいやと大きく首を振る。

なんでこんなに怯えるんだ、こいつは。

そのままわしゃわしゃと頭を撫でてやる。

「う……?」

そんなことをされるなんて思っていなかったのか、

少年が小さく声を漏らす。

「お前はその名前が好きか?」

少年は少し考えてから、首を振る。

「ぽち、好きくない」

「そうか」

俺は少年を見つめた。

ガラス細工のようだ。

とても綺麗だが儚い。

「お前は憐だ。可憐の憐」

「かれん……?」

「かわいらしくて守ってやりたいってことだよ」

「守る……」

「いやか?」

少年は真っ直ぐ俺を見つめた。

何も答えない。

「分からない、か」

コップの中を覗くと、もうホットミルクはなくなっている。

俺はコップを取り上げた。

蛇口をひねってコップを洗いながら考える。

俺は何やってんだ。

名前をつけるとか、ありえない。

ただの迷子なんだ。

両親に電話かけさせて、

迎えに来てもらうべきだろう、普通。


8: 名前:☆01/13(火) 23:50:49 HOST:ser355007010299689
きゃぁあ〜!!
更新されてるぅ♪←
可憐の憐君可愛いですねッ!(〃⌒▽⌒)ゞ

next希望です!
これからもfightq(^-^q)です!


以上♪
桜からでしたぁ〜o(^o^)o


9: 名前:☆01/16(金) 23:59:27 HOST:ser355007010299689
上げぇ〜♪


浅凪様がんばって!
p(^-^)q




10: 名前:‡アルナ‡☆01/17(土) 13:49:22 HOST:07022410918724_vx.ezweb.ne.jp
はじめまして(^-^)/
なんか新感覚ストーリーでかなり気になり読ませていただきました!!
ぽちくん及び憐くん可愛いです(//▽//)
一体何があったのかとっても気になります!!!
もう警察に届けなくていいじゃないか(`∀´)
2人の行方かなり気になります!!
浅凪さん!!頑張って下さい♪
応援してますヾ(≧∇≦*)ゝ


11: 名前:浅凪☆01/18(日) 17:27:20 HOST:gate44.cableone.ne.jp
>桜さん
またしても来てくださってありがとうございます!
連続であげまでしてくださって……。
ネクスト希望感謝です^^コメント励みになります。

>‡アルナ‡さん
コメントくださってありがとうございます!
感想を言っていただけるのは本当嬉しいことですね。
続き頑張ります!


12: 名前:浅凪☆01/18(日) 17:54:26 HOST:gate44.cableone.ne.jp

「体温まったら帰れよ?家族心配してるだろ」

コップを洗い終え、俺は少年の横に座った。

少年は首を振る。

「ここ、温かい、すき」

「親とケンカでもしたのか?」

「けんか……」

「あーこう、あれだ、言い争いしたり……な」

意味を理解した少年はまた小さく首を振る。

俺はため息をついた。

確か国語の授業だかで、日本の識字率は100%だと習った。

文字の読める割合だ。

こいつはこんなんで、本当に文字が読めるのか?

「お前何歳だよ」

「16だって、おにいちゃん言ってた」

「16?」

口から笑いがこぼれるのが分かった。

どう見たってそうは見えない。

せいぜい中学1年生くらいにしか。

上がった唇の端を必死に下げる。

少年は、ほんとだよと訴えるような瞳で俺を見ていた。

その真っ直ぐな瞳に思わず目を少しだけそらす。

「あれだ、そのお兄ちゃん。お前帰ってこないって心配してるぞ。
送ってやるから帰れ」

「めい、わく……?」

「あ?」

少年の体が震えだす。

今日もう何度も見た震えだ。

体は温まってきたはずなのに。

「俺、ここいたら、めいわく?」

「どういう意味だよ」

とにかく体の震えを止めてやりたくて、

手で肩を優しく撫でる。

「かえらなきゃだめ?あそこ、帰らなきゃ」

少年が、控え目に俺の服の端を握る。

今までずっと俺を脅え、逃げるようにしていたのに。

控え目ながら握ってくるその姿は、

少しながら俺を信用したようであった。

「俺、れんになりたい……」

はかない。

いたたまれない気持ちになって、思わず抱きしめる。

少年の体が一瞬にして硬くなる。

ああ、また硬くしやがった。

「憐になりたい」

それでももう一度、きちんと口にした。



13: 名前:☆01/18(日) 21:55:38 HOST:ser355007010299689
ああぁぁあぁぁ〜!←
憐君カワユスゥ☆


どうか憐にしてあげて下さい☆へ(* ̄ー ̄)>

これからも頑張って!
応援してますo(^o^)o


14: 名前:‡アルナ‡☆01/18(日) 23:00:37 HOST:07022410918724_vx.ezweb.ne.jp
憐君可愛いですっ(//▽//)♪


さぁ憐君をどうするの!!??
是非とも一緒にいてあげて!!

続きめっちゃ気になりますっ(>_<)
頑張って下さいヾ(≧∇≦*)ゝ


15: 名前:バイキンマン☆01/20(火) 15:32:10 HOST:FLH1Aam026.hkd.mesh.ad.jp
おじゃましまっす!

レン君可愛すぎじゃないですか?
反則でしょォォォォォォ!!!!

続き、ガンバってくださいっ!!!!


16: 名前:りい☆01/20(火) 18:37:16 HOST:d2YtqDxPJyeipn9O_softbank.co.jp
あげあげですっ!!
おもしろーいッ☆


17: 名前:ももきち☆01/20(火) 20:20:12 HOST:220.156.193.113.user.e-catv.ne.jp
面白いです!
更新頑張って下さいヽ(^o^)丿


18: 名前:浅凪☆01/27(火) 18:40:06 HOST:gate44.cableone.ne.jp
テスト期間でPC開けない間にたくさんコメント来てて嬉しいです。
嬉しくて何度も読み返してしまいました。
桜さん、‡アルナ‡さん、バイキンマンさん、りいさん、ももきちさんコメントありがとうございました。
更新の方を頑張りたいので個レス割愛します。申し訳ありません;;
コメント力になります、続き頑張っていきますね。


19: 名前:浅凪☆01/27(火) 19:03:07 HOST:gate44.cableone.ne.jp

少年の一生懸命さが伝わってきて、

手を背中を撫でるように動かす。

「……あ」

背中にある手の感覚に少年は小さく声をあげ、身をよじる。

落ち着かないのだろう。

ゆっくりと抱きしめていた少年から体を離すと、

少年はどこか名残惜しそうに俺を見つめた。

「いいのか?」

「いっしょ、暮らす……」

憐が、うつむいたままためらいがちに言う。

悪いことをして怒られるのを待っているときの子犬のようだ。

こう言ってはなんなのだが、ポチという名前は憐に合っているといえば合っている。

俺は憐の頭を撫でた。

撫でようと手をあげたとき、また憐がびくっと体を震わせた。

憐の口から出た“一緒に暮らす”の言葉が頭の中を埋める。

俺は誘拐犯だな。

警察へ連れていくべきだろうに。

「憐」

呼んでやると、憐がためらったような表情をした。

どんな顔をすればいいのか分からないのだろう。

普通の生活をしていれば、誰だって言葉を覚えていくはずだ。

憐くらいの年なら母国語なんてマスターしていて当たり前。

それが何故、こいつはこんなに話せない?

親への不信感が生まれる。

「何か食べるか?家で食べてきたか?」

憐がふるふると首を振る。

今の時刻は9時半。

こんな時間まで何も食べさせず外に放っている。

「何か作ってやるよ。何が好きだ?
買い溜めしたばかりで材料はあるんだ」

そう話しかけたとき、

俺の中で1つの馬鹿な決心ができた。

こいつと一緒に暮らす。

こいつを家に帰しちゃいけない気がする。


20: 名前:浅凪☆01/27(火) 23:55:39 HOST:gate44.cableone.ne.jp

「だめ……」

台所へ冷蔵庫を開けに行こうとしたとき、

背後から憐が小さく呟いた。

「何がだめ?」

「だめ、いらない」

「飯を?」

振り返ると、憐が首をぶんぶん振っている。

「何でいらない?腹減ってないか?食ってないんだろ?」

「おなかへってない、いらない」

顔を歪めて首を振る姿は必死だ。

「おいしいもの作ってやる。
少しでもいいから口に入れとけ」

「やだ」

憐は頑なで、頷かない。

両手で口をぎゅっと押えている。

「何が嫌なんだ」

俺は憐に近寄って問いかけた。

「やだぁ」

「だから何が!」

少しだけ強い口調で言うと、憐が真っ直ぐと俺を見た。

「なに……なに?」

「そう、何が嫌なのか言えるか?」

「えっと」

憐がいろいろな方向に目を向ける。

頭がぐるぐるしているようだ。

「ゆっくりでいい。何で嫌だ?
お腹減ってないからか?知らない人が作るご飯を食べたくないからか?」

「うう」

小さく声を出しながら首を振る。

「おえって、するから……」

「おえ?吐くのか?」

「くちから、おえってする。
あなたのごはん、おえってしたくない」

俺は目をぎゅっと瞑った。

また抱きしめたくなる衝動が俺を襲う。

「よしよし、ちゃんと言えたな。
吐いていい、食べる練習しような」

頭をわさわさと撫でてやる。

今度はびくっとはしなかった。

台所の方へ向かおうとすると、ふいに背後から力がかかった。

振りかえると、服のすそが憐に握られている。

「どうした?」

「おなまえ……」

「ああ」

俺は憐の前にひざをついた。

こうすると目の高さが合う。

「俺は春哉っていう。春って皆呼んでる」

「はる……」

「そうそう」

憐がぱっと手を離す。

そしてうつむいた。

「俺は、ここにいてもいい?」

「いいだろ」

「……うん」

憐が俺の手に軽く触れる。

本当にすっと触れるだけ。

「あり……がと」

「ん。お前がいたいと思うまで居させてやるよ」


21: 名前:‡アルナ‡☆01/27(火) 23:56:53 HOST:07022410918724_vx.ezweb.ne.jp
おー!!
家に居させてあげるんだね!?
よかったヾ(≧∇≦*)
憐君可愛すぎるっ(>_<)
続きめっちゃ楽しみです(^O^)/
頑張って下さい!!


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