| 俺は1人暮らしをしているアパートの階段を下りていく。
今日はとても寒い。
階段を下りれば、すぐに自動販売機がある。
そこで売っているブラックコーヒーが目当てだ。
寒さから小走りになる。
下りるだけだからと薄着のまま来てしまったのは失敗だった。
手がかじかんで上手く動かない。
なんとか200円を掴むと、ブラックコーヒーのボタンを押した。
探せば120円ちょうどあったかもしれないが、
この暗がりの中探すのも面倒だ。
ふと視線を右の方へ向ける。
そこには闇が広がっているが、
ずっと先の方で外灯の明かりがぽっと灯っている。
その下で、何かが動くのが見えた。
……なんだろう。
思いながら、コーヒーを手に取る。
温かい。
温めた手でお釣りを握ると、俺は外灯の方へと近づいていった。
|