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生意気チキン

1: 名前:T-under☆12/18(木) 21:37:40 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「ん……」


おかしい。
おかしい。何かがおかしい。


「や、あっ」


こんな声で鳴いているのが、
こんな瞳で泣いているのが、
なんで、俺なんだ?
どこで、間違った?


こんなの、生意気だ。


「か、なた……っ」



――チキンのくせに。



11: 名前:T-under☆12/30(火) 23:45:06 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「おはよー。同じクラスじゃん」

「そだなー。……って、ちょ!」


再会して早々、なぜ俺はいきなり肩とか組まれて。


「こちら、那津」

「ども……」


見知らぬ男女に紹介され。


「んじゃ、またよろしく」

「……よろしく」


こいつに、トシヤに……。
うわあ、逃げてー……。



思い出したくない記憶が蘇る。



12: 名前:T-under☆12/31(水) 00:00:14 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「――那津!」

「おっす」


トシヤと俺は小学校からの付き合いで、胸を張って「親友」と呼べる存在だったし、中学に上がる頃にはトシヤがいない生活なんか考えられないほどになっていた。


奇跡的にも、クラスが別々になったことはなかった。


「ジャンプ読む?」

「読む! 超読む!」


いつも他愛ない話で笑って、いつも、本当にいつも、俺たちは一緒にいた。


“あの事件”が起きるまでは。


そして、その事件から、奇跡的にも同じクラスになることはなかった。


あんなに、あんなに仲が良かったのに。
俺たちは、離れ離れになってしまった。


その話をすれば、聞いた人は皆、彼を責めるだろう。
だけど、俺は「親友」だった彼を責めることをしなかった。できなかった。
それに、彼が当時、どれだけ辛い思いをしていたか、珂那太と出逢って痛いほど知ったから。




「――っやだ! やだやだ! トシヤ! やめろ!」

「黙ってよ」

「う、あ……! やだっ……トシヤ、お願い……」

「やだ。じゃあ、特別『キス』は、那津が俺を好きになるまで我慢したげる」


いつもと変わらない夕暮れ。
いつもの笑い声ではなく、俺の泣き叫ぶ声が響いていた。


「那津っ……好きだ」

「やだ! ……やめろ!」


聞きたくない言葉だった。
「親友」の彼からは、一度たりとも、聞きたくない言葉だった。



行為後パニックを起こす俺に、トシヤは最後に言ったんだ。


「ごめん」



13: 名前:T-under☆12/31(水) 00:01:57 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


おーっと。重いぞー!←
なんか、「生意気チキン」のくせに
重いぞー!
生意気だ!w
すみません……。引っ込みます!



14: 名前:ゆこ☆12/31(水) 00:24:19 HOST:ser358038011665765

ふふ(^ω^)
更新うれしいでーす
重いっすね(笑)
過去が明らかに…(゚听)


15: 名前:優衣☆12/31(水) 15:08:37 HOST:ser352876015310045


いえいえ(´∀`)
だめなんかじゃないですよ!
がんばってください.



16: 名前:優衣☆01/09(金) 21:03:20 HOST:ser359484006036779


あけましておめでとウござイます ★
主さん.引っ込まないで下さいよー(pm`)
更新待ってます☆


17: 名前:☆01/12(月) 13:36:04 HOST:ser357015018299930
 
うわうわ…
新しい登場人物が、
盛り上げてくれます
ねえ〜!!\(^O^)/
 
更新心待ちにして
おきますねっ★:-)
 


18: 名前:T-under☆01/21(水) 20:18:18 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


ゆこさま!
あまりに重すぎたため、
休養してました^^;嘘です笑
更新頑張ります。
あげ、ありがとうございます!

優衣さま!
今更ですが、
あけましておめでとうございます^^!笑
更新頑張りたいと思いますので
よろしくおねがいします^^!
二度もあげ、ありがとうございます!

暁さま!
新しい登場人物でてきちゃいました!笑
きっと盛り上げてくれることでしょう^^!
更新がんばります!
あげ、ありがとうございます!



19: 名前:T-under☆01/21(水) 20:37:13 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「那津?」

「……何?」


作り笑いに気付いているだろうか。
俺はもうお前に心の底から笑いかけることはないんだと思う。


今俺の肩に乗る手の感触は久しぶりで、あの時の記憶は嫌に鮮明で……頭に鈍痛が走った。


あれ以来俺に触れることのなかった彼。
払いのけてしまいたい手。
それができないのは、かつての彼が俺の記憶の中で微笑んでいるから。


「……トシヤ」

「ん?」

「……手……どけてくんね?」


俯いて、弱弱しく頼む俺は、みんなに踏みつけられてしまう蟻より小さな存在だと思った。


「ああっ、ごめん」


ぱっと俺から手を退けて微笑むトシヤは、やっぱりあの頃の彼だった。


「俺席戻るわ」


そっけなく言い放って、黒板に掲示された座標を元に、廊下側の後ろから二番目の席に座った。
悪くない。――トシヤがいることを除いて。




――早く、早く珂那太に会いたい。



20: 名前:T-under☆01/21(水) 21:06:02 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


始業式なんてサボって、課題テストなんて捨てて、珂那太に会いに行きたい。


丁度良く登場した新しい担任とその腕に大事そうに抱えられたテストが俺の行き先を阻んだ。


始業式は校内放送で終わっただけ楽だ。
体育館に移動するのも嫌だけど、纏わり付いてくるだろう奴の存在の方が頭を痛めつけるから。


とか思いつつも、まじめに校長の話を聞いて、まじめに問題を解いて、ただそれに集中していたら意外と早く終わった。


しかし、ショートが長い。
何分話してんだ、この油おやじ。


視線を廊下に遣ると、珂那太がドアの向こうで俺に手を振った。


うわー。かわいいー。
やべー安心するー。
安心死にしそー。
抱きしめたいー。


珂那太への感情がうわっとあふれ出す。
零れる前に、話を終わらせてくれ。


「はい、じゃあ、これから一年よろしく!」


はい、よろしくよろしくー。


他のクラスメートもうんざりしていたのだろう、その言葉を合図にみんな一斉に立ち上がった。


静まり返っていた教室が一気に賑わい出した。
教室を出る奴らの波に乗って、珂那太の元へ向かった。


「ごめんな。待たせて」

「全然! 早く家でゲームしようぜー!」

「おう」


早く二人きりになって抱きしめたい。
ゲームなんていいから、珂那太で俺をいっぱいにしたい。


「新しいの買ったんだー。あのCMの。わかんね?」


隣でベラベラ喋りだす珂那太に和んでいる俺を地獄へ引き摺り落とす声が聞こえた。


「那津! また仲良くしよーなー」


俺は聞こえないふりをして、珂那太の背中を押す。
この場から離れたい。


「那津? いいの? 手振ってるよ?」

「何が?」


何も聞こえない、わからないふりをして俺は微笑んだ。




21: 名前:ゆこ☆01/21(水) 21:29:38 HOST:ser358038011665765

休養あけですね(笑)
更新うれしいです^^


22: 名前:☆01/24(土) 23:01:01 HOST:b23Naa5hj2BGOeah_softbank.co.jp
あげ

23: 名前: ゆう.☆01/28(水) 22:59:06 HOST:ser352876015310045


休養でしたか笑
更新待ってました∩ω^)
珂那太の登場嬉しいです←
がんばって下さ―い.


元 [優衣] です.


_



24: 名前:☆02/24(火) 02:33:53 HOST:b3QorHT3RTIwyC6U_softbank.co.jp
あげます


25: 名前:麗香☆02/24(火) 18:43:02 HOST:softbank221087214081.bbtec.net
あげ

26: 名前:Ητйё☆02/25(水) 14:25:56 HOST:ntsitm299042.sitm.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
お久しぶりです。
可愛いチキンのときヵら見てた★らびゅらびゅ★
です。名前変えました 笑
謎な名前w(ぇ

明日ゎ後期試験。。気晴らしにやってきましたw
更新楽しみです。


27: 名前:T-under☆03/02(月) 18:33:29 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


ゆこさま!
またとんだ休養を・・・すみません><
あげ、ありがとうございます!

あさま!
あげ、ありがとうございます!

ゆう.さま!
改名したのですか^^
よいお名前で^^
珂那太ばんばんでちゃいますよ!
がんばります!
あげ、ありがとうございます!

夾さま!
あげ、ありがとうございます!

麗香さま!
あげ、ありがとうございます!

Ητйёさま!
なんて読むんでしょう?
いい名前だ。←
そうなんですか゜゜!
がんばってください!
心より、応援しております。
あげ、ありがとうございます!



28: 名前:T-under☆03/02(月) 18:46:44 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「クラスどうだった?」


案外男二人で帰る奴らもいるんだよなあ、とか当たり前なことを思いながら珂那太に訊いた。


「んー。微妙……。あ! でも新しい友だちできた!」


そんな、俺ら二人で帰ること意識する必要もないのはわかってたけど、『付き合ってる』って一応なってるわけで――。


「って、えっ?」

「大丈夫。俺那津だけだからー」

「うるせー」


だって、不安なんだよ。
でも、「那津だけ」ってどんだけ俺を喜ばせる気だ。
そして、なんでそんなすました顔してんだよ。


「那津は?」

「あー、んー。なんとかなるだろ」

「そっか」


人気が少なくなったのを確認して、俺は珂那太の手を握った。


「俺も今しようとしたのにー」

「早いもん勝ちー」


くだらないやりとりをして、手をつないだまま珂那太の家へ到着した。


珂那太の家に入る前見た空は、雲ひとつない青が広がっていた。



29: 名前:T-under☆03/02(月) 18:56:30 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


着替える珂那太を横目に俺は、用意されたジュースをすする。


「そういえばさー」

「うん」


珂那太が着替えを終えて、俺の隣に座ってきた。
何を言うんだろ。
珂那太が妙に真剣な顔をしているように思うのは、気のせいだろうか。


「那津さ、ファーストキスの相手、俺だって言ったよね?」

「うん」


ドキリとした。
というか、ドキドキし出した。
呼吸が乱れる。


「でも、初めての相手は……じゃないんだよね?」

「……」

「ごめん、いやだった?」


いつかは、話すべきかもしれないけど、心の準備もしていない。
しかも、なんてタイミングの時に……。


なんもかんも打ち消してやりたくなって、珂那太で俺をいっぱいにして欲しくて、珂那太を押し倒した。


「んっ、む……」


珂那太の首筋に舌を這わせて、耳元で囁く。


「して、いい?」



30: 名前:Ητйё☆03/02(月) 19:14:14 HOST:ntsitm376149.sitm.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
こんにちゎ!
名前wなんて読むでしょぉ・・
自分でもわかりません((汗
姫と読めるょうにしょうと思ったら。。
間違えてることにこなぃだ気づきましたぁw
「ひね」ってΣ 笑


31: 名前:ゆこ☆03/02(月) 19:35:25 HOST:ser358038011665765

わーい
更新されてる〜ヾ(´∀`)ノ

ゆっくりでいいので
更新がんばってください☆
だいすきです!笑


32: 名前:☆03/03(火) 07:19:34 HOST:softbank221087214081.bbtec.net
あげです

更新がんばってください


33: 名前:T-under☆03/14(土) 20:40:51 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


Ητйёさま!
ひね´∀`www
それはそれで素敵です!w
更新今からがんばりたいと思いますんで、
楽しんでいただけたら、と^^
あげ、ありがとうございます!

ゆこさま!
そのお言葉に甘えて
ゆっくりしてしまいました!駄目人間;笑
更新頑張ります!
自分もだいすきです!’`w
あげ、ありがとうございます!

麗さま!
はい!頑張ります!
あげ、ありがとうございます!



34: 名前:T-under☆03/14(土) 21:00:00 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「そんなこと訊かなくたって、するくせにっ」


顔を赤に灯らせて言う珂那太。


さすがに気づいたろうか。
誤魔化すように、身体を求めた俺の不審さに。


「ちょ、うわ!」


一気に珂那太の服を引き剥がす。


鎖骨にキスをすると珂那太はいやらしく鳴いた。


「んあっ!」


珂那太の胸に口を移動させて、執拗に乳首を攻める。


「ふ、ああ……んっ、やあっ」


勿論片方だけじゃない。
舌で触れていない方は、指で弾いては、くりくりと捏ね回した。


「那津、んっ」

「珂那太ー、すごい、好き」

「うんっ、あっ……んん」


既にいきり立った珂那太のそれを露出させ、先端を弄ってやる。
着いた先走りを利用して、後ろの穴に指を滑り込ませた。


「……い、那津っ」

「大丈夫」

「うん……」


少しでも痛いと俺の名前を呼ぶ珂那太。
でも、「大丈夫」と言ってやると、微笑んで「うん」と言う。


愛しくて堪らない。


「那津……?」



35: 名前:T-under☆03/14(土) 21:17:10 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「何? 物欲しそうな顔して」


ふ、と微笑んで、一旦上半身を起こして珂那太を意地悪く見下ろした。


「ばかあ……」


なんて可愛いんだろう。


「ごめんな?」


ちゅ、とこめかみにキスを落として、珂那太のそこに自身を押し付けた。


力を込めると、割と素直に俺を飲み込んだ。
やば、もう……。


「那津、気持ちいの?」

「うん」

「良かった」


ばかか。笑うな。
好きすぎる。


水音を響かせて、珂那太の中を侵す。


「あっああ、ん……や、ああ!」

「珂那太」

「那津っ……那津」


そろそろイくかな?


腰を速めると、やっぱりいやらしい声で、だけど可愛く鳴いて珂那太はイった。
俺、も……。




すやすやと眠る珂那太をベッドに寝かせる。
つもりだったけど、俺も一緒に寝てしまった。



36: 名前:ゆう☆03/15(日) 02:41:48 HOST:ser353683026964607



やっぱりT-underさんは
文才あリますねヾ(゚m・)ノ


.


37: 名前:☆03/15(日) 13:56:04 HOST:softbank221087214081.bbtec.net
あげです^^

38: 名前:☆03/27(金) 06:11:16 HOST:ser357015018299930
 
珂那太かわいすぎる!
那津せつなーい!!
 
クラスちがうなんて、いやだー!
2人が一緒じゃなきゃ、いやだー!!(´;ω;`)←
 


39: 名前:リ☆さ☆03/28(土) 01:56:51 HOST:05004032853697_gj.ezweb.ne.jp
『可愛いチキン』
何回読んでも飽きないです!
今日も読んじゃった☆
 
   今回もがんばれ!!



40: 名前:Ητйё☆04/07(火) 10:31:13 HOST:ntsitm366015.sitm.nt.ftth.ppp.infoweb.ne.jp
はぃ☆
ひねです 笑
またゃってきましたww
更新ファイトです♪


41: 名前:T-under☆04/07(火) 16:25:49 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


ゆうさま!
文才とは無縁の存在ですよ^^!ふふ
あげ、ありがとうございます!

麗さま!
あげ、ありがとうございます!

暁さま!
自分も二人が別なんて嫌です;ω;
しかし!クラスは始まったばっかりです・・・
なんとか二人には乗り越えてほしいですねー^^
あげ、ありがとうございます!

リ☆ささま!
何度も読んでくださっているんですか?><
すごく嬉しいんですが!
応援ありがとうございます!
あげ、ありがとうございます!

Ητйёさま!
また来てくださったんですね><!
嬉しいです^^
あげ、ありがとうございます!



42: 名前:T-under☆04/07(火) 16:50:26 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


先に眼を覚ましたのは俺だった。
珂那太が起きないように……。
そして、またあの質疑をされないように、珂那太の家を後にした。


「明日も学校かー。行きたくないよー」





次の朝、俺はさんざん迷った挙句、遅刻ギリギリで学校へ行くことを決意した。


そんな自分を褒めたいけど、遅刻をしたらあの油おやじに怒られる。
そんなの、絶対に嫌だ。
もし、遅刻をして、もし、説教を食らったのなら、油おやじ、てめえを『オイル』と名付けてやる。


くだらないことを考える余裕があるのだから、間に合うかも、と淡い希望を持って全力疾走。
まあ、なんとか間に合って、席に着いた直後、油……いやオイルでいいだろう、奴が入ってきた。
ほんとに間一髪。
新学期早々出席簿に『遅刻』と書かれるのはごめんだ。
それに、チャイム寸前に学校に着いたことで、朝トシヤに絡まれずに済んだ。


朝が結果オーライで調子が良い、と油断したのが悪かった。
学校とは、授業間に十分休みというものがあるのだ。


「なーつー」


ほらきた。
言っていい?
俺、お前が怖いのですっ。
だから、近寄んないでください……。


「那津ー。シカトすんなよー」

「……別に。あ、ほら先生きた」


新学期、記念すべき第一回目の授業は英語。
このおじいちゃん先生は、来るのが早いというので有名だ。
うん、やっぱ調子良いって。


トシヤは渋々自分の席に戻っていった。
まあ、慣れてくれば、先生が来ようがチャイムが鳴り止むギリギリまで席に着かないだろうことは明白だけど。


「それではな、最初の授業っつーことで、私は君らのことを知らないので一人ずつ自己紹介してもらおう」


みんな、嫌なのかと思いきや、勉強をしなくて済むということで、嬉しそうだ。
しかも、男女お互い自分をアピールするチャンスというわけで。


俺は、いいよ、もう。
このクラスでは『不気味君』的な存在でみんなよろしく。
アイツがいるってわかった時点で、俺はこのクラスへの希望をなくしましたからね。



43: 名前:T-under☆04/07(火) 17:07:34 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


てか、そもそも俺はなんでこんな後ろの席なんだ?
俺、『斉藤』ですよ?
なんか、いきなり不安になって、前の人に訊いた。


「あのさ」


肩をつんつんと突いて声を掛けると、わりとかわいめの女子が振り向いてくれた。


「苗字何?」

「西城だよー」

「ありがとー」


それ以上関わらないよう、すぐに目を逸らした。
てか、やっぱ俺はこの席であってるのか……。
だとしたら、このクラスどんだけあ行とか行の苗字がいんだよ。


興味の湧いた俺は今度は後ろへ振り向いた。


ちょっとごっつめの男子。


「苗字何?」

「三上」

「そっかー、ありがと」


外見の割りに、かわいい苗字、なのかはわからないけど。
てか、『斉藤』から『三上』って大分飛ぶなー。


俺の好奇心もやっと落ち着き、自己紹介を聞く事にした。
今は、窓側最後の席の女子。
確か、コイツトシヤと一緒にいたなー。
改めて見るとケバいなー。
そもそも、このクラスの女子と男子、なんかギラギラしてねえ?
こわー。
そうやって、席を順々に眺めていくと、真ん中の列の真ん中にトシヤがだるそうに座っていた。



44: 名前:T-under☆04/07(火) 17:30:55 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


案外、人の自己紹介っておもしろい。
みんな自己主張が激しいのか、好きなことだとか趣味まで話す。


机に肘を付いて、手で口を覆いながらそれを聞いていた。


あー、こいつ俺と趣味合いそう。
とか、こいつ絶対おもしろい、って奴らが何人かいたけど、そのほとんどがトシヤといた奴らだった。


残念だけど、もともとこのクラスで俺は『不気味君』でいるつもりなわけだから、かえって諦めがつく、とでも思おう。


「えっとー、トシヤですー。よろしくお願いしますー」


キター。
考えていると、奴の自己紹介が始まった。


「趣味はゲームとか? あ、あとアベをいじる」

「おいざけんなー!」


トシヤの言葉に、既に自己紹介を終えた、奴の友だちがやじを入れた。


そのやりとりで、みんな笑ってクラスがいくらかやわらかい雰囲気になった。
あー、ムードメーカーになります? 君。


「好きなことは……って趣味と一緒?」


誰に訊いてんだよ。


「とりあえず料理。俺、チャーハンまじ得意」


トシヤが「チャーハン」という前に、「ああ、チャーハンね」って心の中で呟いた俺がいた。


昨日のあのグループにいなかった奴らまで、「作ってー」とか女声で言っている。
俺も、そうゆうの好きなタイプなのになー。
俺は、むなしくもただ遠い目で見ていた。


てか、なげーよ。だらだら言いすぎ。
だんだんイラついてきた、かも。って時。


「好きなタイプは斉藤くんで、狙ってるのは那津くんですっ」


きゃぴっと効果音が付きそうな声と素振りで、自己紹介をしめたトシヤ。


待てよ。
このクラスに『斉藤』は俺だけで、『那津』も俺だけしかいなくて……。


クラス全員、冗談だって思っている。
いや、本当に冗談かもしれない……。
トシヤ、お前は何を考えてんだ?


爆笑の渦の中、俺はみんなの視線を買いながらひたすら苦笑いをしていた。



45: 名前:長治郎 (GF4yekGbAQ)☆04/07(火) 19:39:34 HOST:FLH1Aar031.hkd.mesh.ad.jp
初めまして、長治郎です。
前作から、こそっそりと見ていました。

主様の文才に惚れました(∀)

更新、頑張って下さい。


46: 名前:晴輝☆04/12(日) 10:45:56 HOST:west64-p122.eaccess.hi-ho.ne.jp
えぇっと…初めまして!
晴輝といいますっ。

私も、「可愛いチキン」の時から見ていましたが、
チキンなのでコメントできずにいました(汗)

頑張って下さい!応援しています☆


47: 名前:☆04/17(金) 05:45:01 HOST:ser357015018299930
 
わわわわわっ(;_;)
那津くんピーンチ!
 
あげます!!
更新ゆっくりで良いので、待ってますね(^^)
 


48: 名前:T-under☆04/28(火) 20:05:09 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


長治郎さま!
前作からですか?゜゜
すごくうれしいんですが!
文才なんかは欠片もないですが、
一生懸命書くので
これからもよろしくおねがいします^^
あげ、ありがとうございます!

晴輝さま!
は、はじめまして!笑
そんな!チキンにならずに
コメしてください><
珂那太じゃないんですからっ笑
コメしてくださって嬉しいです^^
あげ、ありがとうございます!

暁さま!
那津くんピンチです^^
しばらく苦しんでもらおうかな、と笑
ゆっくりしすぎです!自分><
もっと、更新率あげないと!
あげ、ありがとうございます!



49: 名前:T-under☆04/28(火) 20:18:06 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


トシヤ効果なのかなんなのか、いや確実にそうだ。


休み時間になると、俺がおとなしキャラじゃないと判断した奴らがちゃかしにきた。


ちょっとちょっとー、その群衆の中にいる奴は来ないでくださーい。


「なあ、まじお前ら付き合っちゃえば?」


金パに近い茶髪のデブが俺らの顔を見合わせながら、そんなことを発した。


「それがいいんじゃね?」

「俺もそう思うー!」


それに便乗して次から次へと言葉が飛んでくる。


「那津、そうしちゃおっか?」


笑いが冷めやらないうちに、トシヤがわざと本気声で言った。


「お、おお! そうしちゃう?」


そこまで、俺は空気を読めない奴じゃない。


必死に作り笑いをして言ってみせると、みんながまた笑った。


正直、笑いを取れたことに関してはうれしかったりして。
だめだ!
気を抜くな!


……でもなんか、でももうどうでもいいな……。


俺は珂那太が好きで、珂那太も俺のことが……多分好きで、それで付き合ってる。
だったら、俺はもうトシヤを気にすることないんじゃないか?


だったら、もう俺のキャラつっぱして、何事もなかったかのように接してくるトシヤとも、意識なんかせず仲良くすればいいんじゃないか?


なんだか、そう思ったら一気に楽になった。



俺、このクラスでいけそうな気がする。



50: 名前:T-under☆04/28(火) 20:58:53 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「那津ー。こっち来いよー」

「おー」


それから、俺は呼ばれればほいほいと素直にトシヤ達のところへ行くようになった。
実際、先入観なく話したり遊んだりすると、かなり楽しいことがわかった。


自然の流れで俺は、トシヤのグループに入り、みんなからは『バカコンビ』と呼ばれるほどトシヤと仲良くなっていった。


その内、唯一の学校での珂那太と居る時間、昼休みもトシヤたちといるようになった。
それは、トシヤたちといたいからではない。
珂那太といたいからだ。
クラスも違うというのに、いつまでも二人で昼を共にするのは不自然だ。
変なうわさを極力避けたかったため、俺は学校にいる時は珂那太と絡まないようにしていった。



「それでさあ、そいつが授業中にバカな発言すんだよっ。で――」

「そいつって?」


それでも帰りは一緒。
半日会えないだけで辛いのに、丸一日会えないなんてごめんだ。
恋しかった珂那太に、面白い話を聞かせてやろうと自分のクラス、主にトシヤのことになってしまう話を聞かせていた。
トシヤの名前は伏せて。


「え? クラスの奴だよ」

「茶髪のかっこいい人?」


いや、確かにトシヤは茶髪だし、一緒にいるやつらの中ではかっこいい、と思う。


「ああ……多分そいつ。なんで?」


なんで知ってんだろ?


「いや、別に。最近、その人の話多いな……って」

「そう? そんでさあ――」


俺はのん気に一人で弾丸トークを繰り広げる。


「あれ? 家寄ってかないの?」

「ああ、うん、ごめん。また今度……じゃ」

「気をつけてな」

「ん」


俺は珂那太の後姿には目もくれず、鼻歌混じりで「ただいま」とばばあがいる家へ入って行った。



51: 名前:☆05/06(水) 10:23:56 HOST:ser357015018299930
 
あげます!
 
うわぁ〜(@_@)
どんな展開になるのか、ドキドキです!!
 
更新待ってますo(^-^)o
 


52: 名前:T-under☆05/12(火) 19:43:28 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


暁さま!
前作の方、あげてくださったようで・・・
うれしかったです^^!
二人はどうなるんでしょうね〜笑
あげ、ありがとうございます!



53: 名前:T-under☆05/12(火) 21:26:13 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


それからも珂那太はあまり家に寄らなくなった。
そんな雰囲気で、珂那太の家にも行けるはずもなく、遊ぶこともなく。


トシヤたちとの時間ばかりが増えていく。


こんなん嫌だよ……。


でも、そんなこと言ったってどうにもなんないんだよな。


「那津? どした?」

「あ、や! え! ごめん、ぼーっとしてた」


やはり触れられるのは無理。
それに、いきなり話しかけられたのもプラスして、異常にキョドってしまった。


「那津くん平気ー? プリッツあげるー」

「あー、サンキュ」


てか、見た目に反してみんな優しいよなー。


「そういや、トシヤは彼女いんの?」

「はいあたしー!」


プリッツをくれた女が、はしゃぎ気味にピョンピョンと跳ねながら挙手をした。


「そうなん――」

「ミキには彼氏いんだろーばーか」

「はーいごめんなさいー」


なんだ、違うのか。


トシヤ……、あれから好きな奴はできたんだろうか?
付き合った奴はいたんだろうか?
それは、女なんだろうか? 男なんだろうか?


もし……、まだ俺のこと……だとしたらやばいけど。
違う、よな……?


一抹の不安もプリッツを噛み締めるごとに消えていった。



54: 名前:T-under☆05/12(火) 21:46:38 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「そういえば、次化学室じゃね?」

「あ! そうだよう!」


トシヤが言うと、プリッツの横に居た女が焦ったように教科書を取りにいった。


「俺らも準備するか」


始業5分前。
化学室は一階上の端。
充分間に合うだろう。


6人くらいの集団と歩き出す。
いつも、日替わりで人数が替わる。
増えたり減ったり。
基本のレギュラーメンバーはこの6人だ。


「うわ、階段かよ。たりー」

「そんなんで大丈夫かよ」


隣でぼやくトシヤに突っ込みを入れた。
後ろでは、プリッツ女がトシヤの服の裾を掴み、わざと体重を掛けている。


「ミキうぜー。放せ」

「ひどー」


そんなやりとりをしているうちに階段を昇りきった。


そういえば、この階、珂那太いるかもなー。


会いたいな。


そう願う俺に神様のプレゼント。おおげさか。
丁度廊下に出て、ロッカーから教科書を取り出し終えた珂那太と遭遇した。


目が悪くても、珂那太の姿は確認できる。
これって、愛だろうか。
ってあほか。心の中で自分に突っ込みを入れた。
でも、珂那太だったら本当にわかるんだよなあ、俺。


ほんと、こういうの珂那太バカって言うんでしょうか。


「珂那太!」


珂那太との距離は大分ある。
教室に入ってしまわぬよう、思わず大きな声を出してしまった。


「あ……、那津」


なのに、珂那太ときたらあまり嬉しそうではなさそうだ。
それに、ちらりとトシヤを見て鋭い目つきをした気がした。


トシヤが横でペコリと軽く頭を下げたのがわかった。
それに応えて、珂那太はすぐ行ってしまった。


なんだよー。



55: 名前:Ητйё☆05/14(木) 19:18:02 HOST:ksechttp106.sec.nifty.com
お久しぶりです〜★彡
知らなぃうちに展開が進んでましたぁww
なんヵ仲が悪くなってる?!?!
きゃぁーーーーーwwwww


56: 名前:☆06/12(金) 22:11:08 HOST:ser357015018299930
 
わあーお:-)
先が気になります!
あげときますねっ
 


57: 名前:きなこ☆06/14(日) 22:54:09 HOST:ser357655004514964
初めましてきなこと申す変態腐女子です今晩は!
いや、あの、ストーカーさせて下さい(真顔)
T-under様様の文才に惚れました←
更新頑張って下さいっ楽しみにしてます^^


58: 名前:T-under☆06/28(日) 17:11:04 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


Ητйёさま!
お久しぶりです^^!
なんか、あまり良い状態じゃないですね;
さあ、二人はどうなるでしょう?笑
あげ、ありがとうございます!

暁さま!
遅くなってすみません><
更新がんばります!
あげ、ありがとうございます!

きなこさま!
初めまして、こちらこそ腐女子ですこんばんは!笑
ぜ、是非ストーカーしてください!
文才などは皆無ですが、うれしいです><
応援ありがとうございます!
あげ、ありがとうございます!



59: 名前:T-under☆06/28(日) 17:24:13 HOST:softbank221029168174.bbtec.net


「珂那太、くんだっけ?」

「……うん」


避けられたショックで、今日一日テンションがあがりそうにない。
いきなり落ちた俺と何も知らないみんなは、そのまま目的の教室に向かった。



「なーつー」

「……何?」

「テンション低くね?」

「や、まあ、うん。ごめん」


何個の授業が過ぎていったろうか、俺は机に突っ伏してへばっていた。
そこにトシヤが声を掛けてきた。


「珂那太くんが原因?」


うわ、そこを突っ込まれるとやばい。うん、なんか。


「いや? てかあげるわ! ほら! 俺元気!」


わざとらしく、ボディービルダーみたいにポージングして歯を食いしばって笑ってみせる。


それに対してトシヤは、ただ「ふうん」とだけ言った。
まるで、まったく信じていないと告げるような、疑いの眼をしていた。


こいつには、俺と珂那太が付き合っているなんてばれてはいけない。
それは、勿論過去の記憶を元に言っている。


でも、今はそれより早く放課後になって、珂那太に会わなければ。
そして、答えさせなければ。


俺が悪いことしたなら謝るから。
だから、俺を避けたりしないでよ――。



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