デコメ更新しました!
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雨
[1]雲丹:08/20(水) 08:38:33 HOST:softbank221085134191.bbtec.net
あの人を思い出す。
晴れてるのに、雨の匂いを探している―――
***
はい、雲丹です。
二作目です、才能ないのに懲りません。
ここ最近、PCに触れる事すら許されない毎日。
ロミオとジュリエット気分です←きも
さてさて。
今回の「雨」ですが。
あたしのことご存じの方は多分わかると思うんですけど。
前作の「鼻」の番外編なんですね^^
ママン視点で書きたいと思います。
ただ、今もまだ忙しいんですね、あたし。
近頃の教師は、手荒な真似は出来なくて体罰なんてとんでもない
って感覚らしいですけど、その代わり教師と言う職業上の権限を
フル活用して苛めてくるんですね←激しい被害妄想ww
てなわけで、前作を上回るような亀更新になりそうです。
そんなんで良ければ見てやって下さいな。
あと、宣伝ですが。
あくまでもこっちは番外編なんでね。
原作(で良いのか?)の「鼻」もよろしくです。
長々と失礼しました、雲丹でした^−^
***
[8]雲丹:08/23(土) 20:13:27 HOST:softbank221085134191.bbtec.net
***
五話は、今まで以上に長くなっってしまったので
2〜3レスに分けて書きます。
え、えと…見て下さってる方…いるのだろうか…
***
五話
ちょっと昔に、私は調理師免許を取っている。
それを生かす機会がまさか、こんな形で来るとは、思ってなかったのだけれど。
私は、かえで荘での調理全般を任されている。お年寄りたちの、朝・昼・夕食を作る。
勿論私の他にも調理師はいて、その中の一人が先程の飯島さんだ。
他にも、先輩がもう一人、同期の方が三人、若い後輩が二人いる。
私も含めて計八人でこの調理場は成り立っている。
更に、事務の人もいるし、ヘルパーさんもいるから、そこそこの人数でかえで荘は動いているのだ。
[9]雲丹:08/23(土) 20:16:29 HOST:softbank221085134191.bbtec.net
「そう言えば沢田さん、今日遅かったですよねぇ…」
何かあったんですか?淡いピンク色のリップグロスが塗られた、薄い唇がゆっくり動く。
声の主は、後輩の一人である梓ちゃんだ。
「ああ…ごめんね。なんか、迷惑かけちゃった?」
私は、洗い終えたお皿を片付けながら訊く。ちなみに今は業務中。
私語は慎むべきかしら。でもあと少しで全て片付くし…。
本当はそこまで気にしてないくせに、考えているうちに手が止まる。
「いえ、そんなんじゃないですよ!どうしたのかな…って思っただけで」
皆も手伝ってくれるから、平気でした。と付け加え、彼女はそれっきり、黙々と作業に取り組んでしまう。
綺麗な包丁捌き。ああ、あの子の不格好な豆腐とは違う…。
こんなこと、本人に言ってしまったら、また、ふくふくとした頬を、更に膨らませて怒るだろうか。
「――手伝うよ。」
時間が余ってしまったのもあり、私は彼女と並んで昼食の準備に取り掛かる。
お昼はお魚?お吸い物もつけましょう。ひっそりと、彼女のシャンプーの香りに酔いしれて、私は淡々と包丁を動かす。
「あ…そうだ、沢田さん。」
あくまで顔は手元を。小さく返事を返すと、彼女は急に笑顔になる。
「羽鳴ちゃんって、今月誕生日でしたよね。」
…まさか、娘の話題になるとは思ってなかったから、ちょっと驚いた。
そうよ、もうちょっとで十五になる。驚きつつ、しかし、もうそんなになるのか…と一人で思案。
彼女は更に笑顔。この人は、可愛らしい。
「十五歳かあ。……プレゼントとか、買うんですか?」
――ああ、そうだ。忘れるところだった。どうしよう。まだ何にも考えてなかった。
ええっと…あの子は、何が欲しいのかな、何をしてあげれば、喜ぶだろうか…。
「……もしかして、まだ…みたいですね。」 省60
[10]雲丹:08/23(土) 20:19:43 HOST:softbank221085134191.bbtec.net
「……今年は?」
私の言葉を待っていたらしい、彼女は、仕事着の名札を揺らして、私の顔を覗き込む。
光が反射して、“梓”の字が見えない。
「――あ、うん。今年は…買うよ。」
「そりゃそうでしょうよ。」
可笑しそうに笑う。何買うんです?くりっとした目を輝かせて訊く。
そうねえ…何が良いかな。逆に問い返す。
彼女は、そうですねえ。と一声上げたきり、うんうん唸って、しまいには黙り込んでしまった。
「そ、そんなに本気にならなくったって…」
暫く待ってはみたものの、これ以上の静寂は、流石の私もちょっと、耐えがたい。
ああごめんなさい。
と、ちょこっと頭を下げ、その拍子に目に飛び込んできた切りかけの魚に吃驚して、彼女はようやっと作業を再開する。
私は、口を開く。
「…娘がね。今、ちょっと遠くに出かけてるの。電車で。」
ええ、凄いですねえ。彼女は、折角動いたばかりの手を止めて、私に向き直る。
対照的に、私が作業を進めるのを見てか、慌てて手を動かす。私は続ける。
「そう、電車で。今日は駅まであの子を送ってて…。」
それで遅れちゃったんだ。彼女は、やっと大きな謎が解けた、みたいな表情で、ああ…。と合点。
「だからって訳じゃないけど。どうせなら怪しまれない今日が良いかなって。だから」
いつもより帰りが遅いと、不自然ですものねえ。と彼女。お、彼女はなかなか優秀みたいだ。教卓から教師は、こんな風に生徒を見極めるのだろうか…。
で、何が良いと思う?と尋ねようとした私を遮り、でも…と深刻そうな顔の彼女。何?私は気を取り直して返答する。あ、この魚大きすぎるかしら……。
「………事故とか大丈夫ですかね。」
「―――え?」
何気ない気使い、彼女にはそれくらいのつもりの言葉…だったのだろう。
でも、私の方は、はっと顔をあげ、彼女を驚かせてしまった。 省17
[11]契:08/25(月) 14:53:46 HOST:i114-189-92-82.s10.a033.ap.plala.or.jp
あげ!!
少し見ない間にこんなに進んでるなんて^3^;
でも おもしろいです♪
ちなみに“遠い未来でね" って言う小説書かせてもらってるので
読んでもらえると光栄ですッ(((≧A≦)ノノビシッ
[12]雲丹:08/25(月) 18:50:12 HOST:softbank221085134191.bbtec.net
>>11
契様
おぉ、ちょっと放ってた間にコメがww←
面白いとか…ありがとうございます><
でも今ちょっとスランプぎみ…
しかし、貴方様のコメントが励みになります
頑張りますね(^ω^)
もちろん見に行きます!!
楽しみです〜ww
[13]雲丹:08/26(火) 08:05:41 HOST:softbank221085134191.bbtec.net
***
六話も分けますね^^
***
六話
自分も昼食を取り、することがなくなってしまたので、外へ出てみた。
朝は、容赦なく私を――正確には私の車を照りつけていた太陽が、今は雲に覆われ始めている。
ああ、涼しくなって丁度良い……。
なんて、そんなだらけた執念だったのは、どうやら私だけのよう。
ペルパーさんの多くが、窓辺から外の様子を窺っている。
そんな毎日毎日太陽の光を浴びなくったって、生きてはいけると思うのだけど。
しかし、彼女らが心配していたのは、もっと別な事の様。
しきりに選択しているシーツ類を気にしているのを見ると、どうも雨が降るのを心配しているらしい。
それは、考えられなくもない。ここは山の方に近いから、天気なんてころころ変わるのだ。
天気予報なんて当てには出来ない。――嫌な風も吹く…。
「降っちゃうかなあー。」
私に問いかけているのか。ペルパーさんの一人が大きく叫ぶ。
振り向いた私は、叫び返そうとして思わず、あっと小さく声を上げる。
――――雨の匂い。
鼻孔を膨らませ、湿った空気を取り込む。
「……あの日の匂い。」
いつになく沈んでいく、私の、溜息…。
[14]雲丹:08/26(火) 08:09:01 HOST:softbank221085134191.bbtec.net
四年前のあの日。彼女が、電車に乗って夫に逢いに行った。
例年ならば丁度、彼女の誕生日に彼の元を訪ねるのだが、その年は違った。
その年に限って、彼女の都合が悪かった。仕方のないことだった。その日は登校日だったから…。
私は、当時も仕事だった為に、彼女を駅まで送ると、そのままかえで荘へ向かった。
いつもと変わりなんて、しなかった。
――本当に何も、変わりなかった。
只、一つだけ挙げるとするならば、あの日は……
あの日は、雨が酷かった。
沢田家の、毎年の事情を知っているのは野々宮楓さんの一人だけ。
その日も例によって早めに勤務を終えさせてもらい、私は彼女を迎えに駅まで車を走らせる。
ずっと調理場にいて気付かなかったけど、結構な雨だ。
珍しい、この時期、山こそ天気は崩れがちだが…。
景色が変わり、緑の少ない道路を進んでいても、雨は、止む気配を感じさせない。
台風でも近いのか?程度にしか思っていなかったけど――
そうだ、あの人は雨男なんだわ。いつだったか、二人で出掛けた時も雨だった…。
ふと、そんな事を思い出していた。
向こうも雨かしら。でも、去年はめったに雨なんて降らなかったのに…。
思案していると、眉間に皺をよせてしまうのが私の癖だった。
ミラーを覘くと、しかめっ面の私が居る。別に、怒っているわけでもないのに。
彫り込まれた皺が、私の生きた年月を物語っている様で、気味が悪かった。
気を取り直して前方に目をやろうとしたとき、助手席に放り出された私の携帯電話が、知らせもなく震えだす――
午後六時を回ったことを示したデジタル時計の表示が、ちかちかと眩しい。
一度、近くのドラッグストアに車を止めて、やっと電話を取る。
相手は公衆電話からだったので、きっと娘からだろうな。
穏やかな娘の姿を瞼に浮かべて、通話ボタンを押した。だが―――― 省40
[15]雲丹:08/26(火) 08:10:01 HOST:softbank221085134191.bbtec.net
駅に着いたら、駅の電話から連絡されたらしい。多分、親戚の人だと思う。
彼女はそう付け加えた後しきりに「どうしよう、どうしよう…」と呟いていた。
「――今、そっち行くから。」
待ってなさい、と言う前に電話は切れてしまったが、気にしない。急がなければ。
滑りやすい道だったが、私は猛スピードで車を走らせる。
どうしよう、どうしよう…娘の声が、脳内をぐるぐる廻る。
どうしよう、どうしよう――
雨は容赦なく責めてくる。
[16]契:08/28(木) 18:49:10 HOST:i114-189-92-82.s10.a033.ap.plala.or.jp
こんにちわ♪
あげに来ましたッ!!←笑
続きが楽しみです♪♪
小説、読んでくださってありがとうございました(^◎^*)ノ
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