出会いが欲しい
メル友募集宣言

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二人の影

[1]とち:08/07(木) 15:44:45 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp

 同じ自転車にね、
  私は後ろで、君は前で。
 
 その姿が地面に映るの、
        私大好きだったんだ。


[4]とち:08/15(金) 13:51:04 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp

「ねえ、河川敷行きたいんだけど」
放課後、千佳と駅前を歩いてる時だった。
千佳が両手を挙げてひらひらさせながら言った。
「河川敷?今、何時?」
「んーと、17時ちょい前」
「多分、夕日綺麗だね。行ってみようか」
自転車で、河川敷まで向かう。
夕方の河川敷は川に映る光が凄く綺麗で
風も気持ちよかったりして、私の好きな場所。



[5]とち:08/16(土) 14:07:35 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp

どこまでも続く川。
夕日が川に照らされてキラキラ輝いている。
凄く 綺麗。
「風あんまり無くて良いね」
「ちょうどいいね」
千佳が川の傍まで行ってはしゃいでいる。
私はそれを、芝生の上に座って眺めている。
「そうだ!友美、好きな人とあれからどうなった?」
言い忘れてたけど、
私の名前は山口友美。
「何がー」
「進展とかっ!あんた達、
 直接話した事、あんまり無いじゃん」
「とくに何も無いよ」
私がただ臆病なだけ。
いつまで経っても前に進めない。
「知らないよー誰かに取られちゃうぞ」
「や、やめてよ変なことー」
「結構人気ありそうじゃん、佐藤君。」
そんな会話をしている時だった。
奇跡としか言いようのない出来事が
私達に起きたのは―――



[6]とち:08/16(土) 14:13:02 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp


「あれ、山口さん達じゃない?」
どこからかそんな声がした。
キョロキョロ辺りを見たけど、気のせい?
「あー!豊田!そして佐藤君も!」
・・・え?
隣で遠くからやってくる二人に手を振る千佳。
「友美、ナイスタイミング!」
千佳が私を見てニヤッと笑った。
私は一瞬で凍りついた。
何 この展開・・・
「いやー偶然だな!」
豊田君が腰に手を当てて偉そうに言ってくる。
隣には、大好きな佐藤君。
「何、夕日見に来たの!?」
テンションの高さが異常な千佳を横目に
私はどうして良いのかもわからず
小さくため息をついた。
こんな偶然、あるんだ・・・



[7]とち:08/16(土) 14:28:45 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp



いつの間にか、
4人で世間話なんかが始まっていた。
まあ ほとんど千佳と豊田君の
マシンガントークだったけど。
その話に突っ込みと相槌を打つ佐藤君と私。
緊張するし、気まずかったけど
楽しいひと時だった。
幸せ だった。
夕日も沈んで、人気が少なくなった。
「そろそろ帰ろうか」
私が切り出した。
皆揃って立ち上がる。
「うーん、今日は楽しかったー」
千佳が隣で伸びをしながら言う。
「また遊ぼうぜ!」
最後に大量の小石を川に投げた豊田君。
「何、豊田達自転車じゃないの」
手ぶらの二人に問い掛ける千佳。
確かに・・・会った時歩きで来てたしね。
「おうよ、走って来た!
 千佳の自転車貸してよ、俺駅まで送るからさ」
豊田君と千佳は最寄り駅が同じだから
一緒に帰ることになった。
「「じゃあねー」」
二人はニヤニヤ笑いながら逆方向へ向かった。
明らか作戦でしょ・・・
私は心の中で二人を恨んだ。
そして 私 だ
どどどどどうしようこの雰囲気!
焦る、絶対困ってる佐藤君!
「えっとー・・・私達どうしよっか」
作り笑いをしてみせる。
「だよな、あいつら意味わかんね」
「うわーどうなってんの!」
心の中の思いがそのまま口に出てしまう。
わわわ と口を抑えて下を向く。
「とりあえず、送るよ」
「え」
佐藤君は、私の自転車に
遠慮なく乗り、
「ほら、乗れよ」
と私の顔を見た。



[8]とち:08/17(日) 14:55:02 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp


“ほら、乗れよ”
―――・・・え、ちょ
「そそそそれって、二人乗り…」
「なんだよ」
だるそうな口調で自転車の後ろを叩く佐藤君。
早くしろ、と急かすかのように。
二 人 乗 り ・・・
世間で言えば、ちっぽけで
相当くだらないことなんだろうけど
私にとって、それは一大事だった。
「う、うん」
動揺しながらも佐藤君の後ろに座り、
そこで自転車が走り出した。
そう これこれ
これが私が経験したかったこと
前では佐藤君が何か独り言のように
話しているけど、私はそれどころじゃなかった。
幸せすぎた
少し強くなった風が髪をなびかせる。
私は恥ずかしくてなかなか
上がらなかった顔を上げてみた。
目の前に、佐藤君の大きな背中
今にも抱きつきたいくらい愛しい
大好き―
そう心の中で呟いた。



[9]莉子:08/17(日) 14:56:43 HOST:59-190-71-98.eonet.ne.jp
すごい!
才能ありすぎ・・
よかったら友いいでしょうか?

[10]とち:08/20(水) 12:57:44 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp

>>莉子さん
さささ才能なんて・・・!
ありがとうございます!!友大歓迎です^^


[11]とち:08/20(水) 13:05:52 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp


時間はあっという間に過ぎた。
20分もこんな暑い夏の夜に
自転車を黙々と走らせてくれた佐藤君。
首からは、さっきから汗が流れてるの
私、ずっと気づいてたんだよ・・・
佐藤君は
「あっちーなあ」
なんて時々言いながら、
必死になって自転車を漕いだ。
家に着くまで、たくさんお互いの話をした。
私の顔は、最後までずっと、
下を向いていた。
途中、幸せすぎて涙が出そうになったの
佐藤君に気づかれてたかな・・・?

「遠いのに本当にありがと」

家―――。
早すぎるよ、もっとずっと一緒にいたい。
心の中のその想いを抑えて、
私は作り笑いをして見せた。
「ああ、気にすんなよ。
 自転車明日の学校まで借りるわ、悪ぃ」
「全然大丈夫、気をつけて帰ってね!」
佐藤君は、私の自転車と共に去っていった。



[12]とち:08/20(水) 13:12:35 HOST:KD124208121175.ppp-bb.dion.ne.jp


「・・・ふう」
ひとつ溜め息をついて、私は家へ入った。

部屋の鍵を閉めるなり、
私はベッドにダイブした。
「・・・・・」
佐藤君と私の距離は、
10センチもあっただろうか。
これが、本当の幸せなんだろう。
言葉で言い表せられないけど、
胸がきゅーとなって、締め付けられて。
自然と口元が緩んじゃって。
好きな人との幸せ
ってこうゆう事なんだ・・・
いつまでも、この想いは
大切にしたいな。
自転車に乗ってる時、
地面に映る二人の影――
ずっと ずっと 忘れない。
・・・佐藤君の事を考えながら
いつの間にか眠りについていた。


お わ り 。



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